隊務スリップ (全6巻)

日本国憲法第9条が撤廃された近未来の日本を舞台とした、シリアスなストーリーにギャグを織り交ぜた、新田たつお先生のSF漫画。

小学館『ビッグコミック』に2014年第1号(2013年12月25日発売)から2016年第2号(2016年1月9日発売)まで連載。

徴兵された和菓子職人たちとそれを取り巻く軍人、政府、特高の人間模様がギャグを交えて実に面白く描かれています。

人類最弱と言われる主人公 青乃盾が実は・・・。





くたばれ!!涙くん (全8巻)

「750ライダー」で有名な石井いさみ先生が描かれた青春サッカー漫画です。

1969年7号~1970年45号まで週刊少年サンデーに掲載されました。

喜び、涙、葛藤、仲間、恋愛。

人生の全てをサッカーにささげ、サッカーを通して父親の姿を追続ける主人公、風巻俊。

このドラマは小さなサッカーボールに青春をかけた 若い青き狼の物語です。

当時の熱血根性漫画「巨人の星」や「柔道一直線」等の梶原一騎作品とは話の進行や人物構成は似ているものの、石井いさみ先生の優しさが隅々に溢れており、最後まで一気に読まされます。


ラストイニング (全44巻)

原作 神尾 龍
監修 加藤 潔
作画 中原 裕
の野球漫画。

『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)に連載されていました。

高校野球時代に判定をめぐって、審判を殴ってしまったという過去を持ち、現在はイカサマ商品のセールスマン鳩ヶ谷圭輔。

そんな彼に廃部寸前のかつての名門である母校私立彩珠学院高校野球部の再建が任されました。「努力、ひたむき、さわやか、正々堂々、青春の汗と涙がしみこんだグラウンド-ってなこと言ってて勝てりゃあ世話ねぇぜ。」と豪語する問題児監督です。

チーム存続の条件は1年以内に甲子園に出場すること。果たして、その目標は達成されるのでしょうか。

『巨人の星』『ドカベン』に次ぐ新たなパターンの野球漫画で、キャラクターがうまく描かれています。


・鳩ヶ谷監督語録

8勝92敗のチームでも、甲子園には行けるんだ!! 


一死、一・三塁から点が入るパターンは・・・50以上あるぜ・・・・・・。


プラスとマイナスが揃ってるから”バッテリー”ってんだよ。


奇襲ってのは二回続けるからこそ奇襲になるんだよ!! 


初回に1点取れば六割!! 2点取れば七割勝てる!!


一切、下手な奴と口をきくな!! 下手は伝染る!!


左ってだけで三割方、有利なんだからさ。野球ってスポーツは。


中途半端なデータは先入観に繋がるからね。


この世でピッチャーほど女々しい奴らはいねぇからな!!


フルカウントで見逃す勇気があるか?


捕手たるものマスクを被れば黒子に徹し、功は他の選手に譲るべし。


1000スイングで打率は一厘上がる!!


何でもいいじゃ、甲子園には辿り着けねぇんだよ!!


ナイスゲームなんて負けた奴が言うセリフだ!!


これが甲子園の決勝ならやるが、今は出来ない!!


エースは”俺様”で結構!!


泣くのは試合が終わってからにしろ。


14年前の負け試合を夢に見る。それが嫌なら勝て!!


相手の想定内で戦ってる限り主導権は握れやしない!! 


貯金したままゲームセットじゃ意味ねえぞ!!


相手の動きを見てから動く!これが勝負の鉄則!




かくかくしかじか (全5巻)

東村アキコ先生による自伝的漫画。

『Cocohana』(集英社)2012年1月号から2015年3月号まで連載されました。

 林明子は、宮崎県の片隅で伸び伸びと育ち、自分は絵の天才だと思い込みながら少女漫画家になることを夢見ていました。 

高校生のころ「美術大学に進学し、在学中に漫画家としてデビューする」という計画を立て、高校3年で日高絵画教室の美大進学コースに入りますが、 絵画教室の講師であり自らも画家の日高健三に今までの自信と天才との思い込みを粉々に打ち砕かれ、スパルタ指導の毎日となります。 

そして、厳しくも優しい恩師・日高先生と、調子者のミラクルガール・明子が、ときに反発しながら二人三脚で美大合格を目指します。

受験、大学生活、就職、漫画家としての人生に至るまでを東村先生特有のコメディーセンスでくるんで描いた作品となっています。

ひまわりっ 〜健一レジェンド〜』も合わせて読むとより深く東村先生について理解できます。




ひまわりっ 〜健一レジェンド〜 (全13巻)

東村アキコ先生による漫画。

東村先生の出身地 宮崎県をメインの舞台とした作者の大学卒業から漫画家として活躍するまでを実話にフィクションを交えて痛快に描いたギャグ漫画。

 『かくかくしかじか』のさらけ出したくない部分を除いて、東村ワールドを増幅させてまぶしたような内容で実に楽しませてもらえます。 

両作品をまとめて読むと東村先生のキャラクターが出来上がった理由がわかります。